『この人でいいのだろうか』と迷うとき ― 結婚を見据えた判断基準とは
はじめに:結婚を前に誰もが抱く「不安」
恋愛のプロ・仲人の舘です。
恋愛が順調に進んでいても、「本当にこの人でいいのだろうか」という迷いは、多くの30代・40代女性から寄せられる共通の悩みです。
愛情はあるけれど、将来を考えると不安が残る。
これは珍しいことではなく、むしろ自然な感情です。
仲人として長年にわたり数万人の男女関係を見てきましたが、最終的に結婚を決断できる人とできない人の違いは「判断基準」を持っているかどうかにあります。
本記事では、心理学的な理論ではなく、経験から導き出した実践的な判断基準を解説します。
判断基準①:価値観が「大枠」で合っているか
すべてが一致する必要はありません。
しかし、人生の根幹にかかわる価値観――たとえば「お金の使い方」「家族への向き合い方」「仕事と家庭のバランス」――ここが根本的に食い違うと、結婚後に衝突が増えます。
小さな違いは受け入れられても、大枠の価値観のズレは修復が困難です。
判断基準②:安心感があるか
恋愛のドキドキはやがて落ち着きます。
結婚生活において長く続くのは「安心感」です。
一緒にいるときに無理をしていないか、相手に気を遣いすぎて疲れていないかを自分に問いかけてみましょう。
結婚は「素の自分」でいられる関係が何より大切です。
判断基準③:問題が起きたときに向き合えるか
トラブルがあったときに、相手がどう行動するかは結婚生活を大きく左右します。
話し合いを避ける人、責任を押し付ける人は要注意です。
逆に、冷静に問題解決に取り組む姿勢がある人は信頼できます。
「喧嘩の後の態度」を観察することも大きな判断材料になります。
判断基準④:自分の未来像と重なるか
結婚は「今の好き」だけでなく、「未来を共に描けるか」が大事です。
5年後、10年後にどういう生活を送りたいのかをイメージし、その隣に彼の姿が自然に浮かぶかどうかを考えてみてください。
未来像が共有できるか否かは、長期的な幸福に直結します。
判断基準⑤:一人のときより幸せを感じられるか
シンプルですが最も本質的な基準です。
「この人と一緒にいると、一人でいるより心が満たされるか」。
無理に背伸びをしたり、自分を犠牲にしていると感じる関係は、結婚後に苦しくなります。
パートナーといることで自然体の幸福感が増すかどうかが、最終的な決め手になります。
迷ったときに試すべき具体的ステップ
1. 書き出して可視化する
頭の中だけで悩むと混乱します。
相手の長所・短所、自分の不安点を紙に書き出すことで冷静に整理できます。
2. 信頼できる第三者に相談する
友人や家族は主観が入りやすいため、経験豊富な仲人や専門家に相談することで客観的な視点が得られます。
3. 「絶対条件」と「許容範囲」を分ける
すべてを完璧に満たす相手はいません。
自分にとって譲れない条件と、妥協できる部分を明確にしましょう。
まとめ:結婚は「決断」よりも「納得」
「この人でいいのだろうか」と迷うのは、結婚を真剣に考えている証拠です。
答えは「完璧な相手を探すこと」ではなく、「自分が納得できる判断基準を持つこと」にあります。
仲人として強くお伝えしたいのは、迷いがあるからといって焦る必要はないということです。
むしろ、迷いを丁寧に整理した人ほど、結婚後に大きな後悔をしにくいのです。
結婚はゴールではなくスタートです。
そのスタートラインに立つとき、自分なりの確かな判断基準を持っていれば、「この人でよかった」と心から思える日が訪れます。