彼のモラハラは私のせい? 自己責任にしないための正しい関わり方
はじめに:モラハラの責任を自分に向けていませんか
恋愛のプロ・仲人の舘です。
「彼が怒るのは私の言い方が悪いから…」「私が我慢すれば丸く収まる」――このように考えていませんか。
多くの女性が、モラハラの原因を自分のせいだと誤解し、責任を背負い込んでしまいます。
しかし、これは非常に危険な思考です。
モラハラは、加害者の態度と構造に問題があるのであって、被害者に責任はありません。
恋愛のプロとして年間1000件以上の相談を受けている経験から、その実態と関わり方について解説します。
モラハラとは何か ― その特徴を正しく理解する
モラハラ(モラルハラスメント)は、言葉や態度で相手を支配しようとする精神的な暴力です。
- 否定的な言葉を繰り返す
- 相手をコントロールするために沈黙や無視を用いる
- 外では良い顔をし、家庭内では冷酷になる
これらは一時的なすれ違いではなく、「関係を支配する構造」です。
恋人や夫婦関係で日常的に繰り返されると、相手は自己肯定感を失い、「自分が悪いからだ」と思い込んでしまいます。
「私のせい」と思ってしまう心理の背景
なぜ多くの女性が自分を責めてしまうのでしょうか。
理由は大きく三つあります。
- 恋愛関係での役割意識
「彼に愛されたい」「嫌われたくない」という気持ちから、相手の機嫌を優先し、自分を抑え込んでしまう。 - 相手の巧妙な操作
モラハラ加害者は「お前のせいでこうなった」と責任を転嫁するのが特徴です。
繰り返されるうちに、被害者自身が「私が悪い」と信じ込んでしまいます。 - 過去の経験や性格的傾向
真面目で責任感が強い女性ほど、「自分に至らない点があったのでは」と考えやすいのです。
自己責任にしないための正しい関わり方
- 境界線を引く
「ここから先は相手の問題であり、自分の責任ではない」と意識することが第一歩です。
相手の感情や態度をすべて引き受ける必要はありません。 - 言葉を記録する
相手の発言や行動をメモや日記に残しましょう。
記録することで事実を客観視でき、「私のせいではない」と再確認できます。 - 信頼できる人に相談する
友人や家族はもちろん、恋愛相談や専門機関に話すことで、自分を責める思考から抜け出しやすくなります。
第三者の視点が入ると、状況の異常さに気づけます。 - 改善を一人で背負わない
「私が変われば相手も変わる」という考えは危険です。
加害者が自ら問題を認識し、改善に取り組まなければ根本的な解決には至りません。
モラハラを放置することのリスク
放置して我慢を続けると、自己肯定感が低下し、心身に不調をきたすことがあります。
さらに、結婚を考えている場合は長期的に家庭生活が苦痛となり、離婚や別居といった大きな問題に発展することも珍しくありません。
恋愛のプロとして伝えたいこと
恋愛相談に寄せられる相談の中には、「結婚前から彼の態度に違和感があったが、自分のわがままだと思って我慢した」という声が多くあります。
結果として、結婚後に大きな苦しみを抱えるケースも少なくありません。
違和感を感じた時点で「私のせい」ではなく、「この関係性に問題がある」と認識することが、未来を守る第一歩になります。
まとめ:あなたの責任ではない
モラハラは「被害者のせい」ではなく、加害者の問題です。
自己責任にしてしまうと出口が見えなくなります。
大切なのは、自分を守るための境界線を引き、第三者の視点を取り入れ、改善を一人で背負わないこと。
「私が悪いのでは?」と思ったときこそ、一度立ち止まって考えてください。
あなたは悪くありません。
あなたの心と未来を守るために、正しい関わり方を身につけましょう。