結婚相談所で婚活の主導権を担当者に渡してはいけない
結婚相談所で婚活の主導権を担当者に渡してはいけない
はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
結婚相談所で婚活を始めると、担当者や仲人からさまざまな助言を受けることになります。
「この男性と会ってみませんか」。
「条件を少し広げたほうがいいですよ」。
「次のデートでは、こういう話をしてみましょう」。
「この方なら相性が良いと思います」。
婚活の経験が少ない女性ほど、専門家から言われると「担当者の言う通りにしたほうが結婚できるのではないか」と考えやすいものです。
確かに、結婚相談所の担当者を上手に頼ることは大切です。
第三者だから見えることもありますし、自分だけでは気づけない問題を指摘してもらえることもあります。
しかし、担当者を頼ることと、婚活の主導権まで渡すことは別です。
私は恋愛のプロとして年間1000件以上の男女関係の相談を受けていますが、婚活が長引く女性の中には「自分で決めているようで、実際には担当者の判断に従っている」というケースがあります。
結婚するのは担当者ではありません。
その男性と何十年という生活を送る可能性があるのは、あなた自身です。
だからこそ、結婚相談所を利用するときには「専門家を使う力」と同時に、「自分で決める力」が必要なのです。
結婚相談所の担当者は「決める人」ではない
結婚相談所の担当者には、婚活を支援する役割があります。
プロフィールの作り方を考える。
紹介する相手を選ぶ。
お見合い後の感想を整理する。
交際中の悩みについて助言する。
必要であれば相手側の相談所と調整する。
こうした支援は、結婚相談所を利用する大きな価値です。
しかし、担当者の役割は「あなたの結婚相手を決めること」ではありません。
ここを混同すると、婚活の判断がおかしくなります。
担当者から「とても良い男性ですよ」と言われたから交際を続ける。
反対に、「この男性はやめたほうがいい」と言われたから、自分では好感を持っていたのに交際を終了する。
もちろん、助言を聞く価値はあります。
ただし、最終的には「なぜそう判断するのか」を自分で理解したうえで決めることが重要です。
担当者の意見は判断材料の一つです。
最終判断そのものではありません。
担当者と利用者では見ている情報が違う
結婚相談所の担当者と利用者では、同じ男性を見ていても確認できる情報が違います。
担当者は、プロフィール、活動状況、相手側相談所からの情報、これまでの婚活経験などをもとに判断することがあります。
一方、実際に男性と会った女性は、会話の間、表情、話し方、店員への接し方、自分への質問の仕方などを直接見ています。
担当者には分からない情報が、対面の時間にはたくさんあります。
例えば、プロフィール上では非常に条件が良くても、一緒にいると何となく落ち着かない男性もいます。
反対に、プロフィールだけでは特別に魅力を感じなかったのに、会ってみると自然に話せる男性もいます。
婚活では、書類上の情報と実際の印象が一致するとは限りません。
だからこそ、担当者の評価だけで男性を判断してはいけないのです。
「おすすめされたから会う」は入口としては悪くない
誤解してほしくないのは、担当者から紹介された男性と会うこと自体が悪いわけではないということです。
むしろ、自分の好みだけで相手を探していると、似たタイプの男性ばかり選んでしまうことがあります。
これまで恋愛がうまくいかなかった女性の場合、相手選びの基準そのものを見直したほうがよいこともあります。
その意味では、担当者から「今まで選んでこなかったタイプですが、一度会ってみませんか」と提案されることには価値があります。
大切なのは、その後です。
紹介されたから会う。
ここまでは担当者の提案でも構いません。
しかし、もう一度会うか。
交際を続けるか。
結婚相手として考えるか。
ここから先は、自分自身の判断がより重要になります。
「担当者がおすすめしているから」という理由だけで交際を続けると、婚活そのものが他人任せになってしまいます。
条件を広げるときも理由を理解する
婚活では「条件を広げましょう」と言われることがあります。
年齢。
年収。
居住地域。
学歴。
職業。
身長。
初婚か再婚か。
希望条件が多ければ、それだけ対象となる男性が少なくなるため、条件を見直すこと自体には合理性があります。
しかし、「担当者に言われたから条件を下げる」という考え方はおすすめしません。
まず、自分がその条件をなぜ設定しているのかを考えてください。
例えば、「年収○○万円以上」という希望があるなら、その金額が必要な理由は何でしょうか。
結婚後の生活設計から必要なのか。
何となく安心できそうだからなのか。
周囲の基準に影響されているのか。
理由によって、条件の重要度は変わります。
条件を広げるとは、理想を諦めることではありません。
自分にとって本当に必要な条件と、なくても幸せな結婚生活に影響しない条件を整理することです。
担当者に褒められる婚活をしない
真面目な女性ほど注意してほしいことがあります。
それは、「担当者に褒められる活動」を目指さないことです。
たくさん申し込む。
紹介された男性とはなるべく会う。
担当者からの助言を素直に実践する。
交際を簡単に断らない。
もちろん、婚活への積極性は大切です。
しかし、「担当者に迷惑をかけたくない」「わがままだと思われたくない」という気持ちが強くなると、自分の本音を言えなくなることがあります。
「本当はもう会いたくないけれど、もう一度会ったほうがいいと言われたから」。
「違和感があるけれど、良い人だと言われているから」。
これを繰り返すと、自分が何を感じているのか分からなくなります。
結婚相談所の活動は、担当者から高い評価をもらうためにするものではありません。
自分に合う結婚相手を探すためにするものです。
違和感は「断る理由」ではなく「確認する材料」
婚活では「何となく違う」という感覚が出てくることがあります。
ここで難しいのは、違和感をすべて信じればよいわけでも、すべて無視すればよいわけでもないことです。
一度会っただけで「何となく違う」と感じて断り続ければ、出会いは広がりません。
反対に、「担当者が良い人だと言っているから」と違和感を無視し続けるのも問題です。
おすすめしたいのは、違和感を具体的な言葉に変えることです。
会話が一方的だった。
質問しても答えが曖昧だった。
仕事の話ばかりだった。
結婚後の生活について考え方が違った。
こちらの意見を否定されることが多かった。
こうして具体化すると、もう一度会って確認したほうがよい問題なのか、交際を終了したほうがよい問題なのか考えやすくなります。
担当者へ相談するときにも、「何となく嫌でした」より具体的に伝えたほうが、より適切な助言を受けやすくなります。
担当者には「答え」より「視点」を求める
結婚相談所を上手に利用する女性は、担当者への質問の仕方も違います。
「この男性と結婚したほうがいいですか」と聞くのではなく、「私はここが気になっているのですが、どのように確認すればよいでしょうか」と聞きます。
「交際を続けるべきですか」ではなく、「今の段階で確認しておいたほうがよいことは何ですか」と聞きます。
この違いは非常に大きいものです。
前者は判断そのものを担当者へ渡しています。
後者は判断するための材料を担当者から得ています。
婚活で必要なのは、専門家に人生を決めてもらうことではありません。
自分だけでは見えない視点を借りることです。
優秀な担当者であればあるほど、答えを押し付けるだけではなく、利用者自身が判断できるように情報を整理してくれるはずです。
婚活では自分の判断基準を更新していく
婚活を始める前から、完璧な結婚相手の基準を持っている女性はほとんどいません。
実際に何人かの男性と会うことで、自分に必要なものが分かってきます。
高年収を重視していたけれど、話し合えることのほうが大切だと気づく。
外見の好みを重視していたけれど、一緒にいて疲れない男性に魅力を感じるようになる。
趣味が同じ人を希望していたけれど、趣味が違っても互いの時間を尊重できれば問題ないと分かる。
こうした変化は、婚活が失敗している証拠ではありません。
むしろ、自分の結婚観が具体的になっているということです。
担当者から助言を受けながらも、「私は何を大切にしたいのか」を更新していく。
この作業こそ、婚活の重要な部分です。
「結婚できる相手」と「結婚したい相手」を分けない
婚活が長くなると、「この人なら結婚できそう」という考え方が強くなることがあります。
担当者からも「相手はかなり前向きですよ」「条件も合っていますよ」と言われれば、結婚を決めるべきなのではないかと思うでしょう。
しかし、相手が自分を選んでくれることと、自分がその相手との生活を望んでいることは別です。
もちろん、恋愛のような強烈なときめきだけで結婚を判断する必要はありません。
むしろ結婚では、安心感や信頼、生活感覚なども重要になります。
それでも、「結婚できるなら誰でもよい」という話にはなりません。
自分はこの男性と日常生活を送れるか。
問題が起きたときに話し合えるか。
尊敬できる部分があるか。
自分らしくいられるか。
そうした視点を失わないことです。
30代・40代の婚活ほど焦りと判断を分ける
30代、40代で婚活をしていると、時間を意識する場面が増えます。
周囲の結婚。
出産への考え。
親からの言葉。
活動期間。
こうした要素が重なると、「早く決めなければ」という焦りが生まれやすくなります。
焦っているときほど、担当者の言葉は強く感じられます。
「この人を逃したら、次は難しいですよ」といった趣旨の言葉を聞けば、不安になる人もいるでしょう。
しかし、重要な決断ほど、不安だけを理由に決めないことです。
結婚を決める理由が「この人と生きたい」ではなく、「この人を断ったら次がないかもしれない」になっていないか確認してください。
婚活では時間も大切ですが、時間を無駄にしないことと、焦って決めることは同じではありません。
担当者と意見が違ったときこそ婚活力が問われる
担当者と自分の意見が一致しないこともあります。
それは必ずしも悪いことではありません。
むしろ、そこで自分の考えを整理する機会になります。
なぜ担当者はその男性をすすめるのか。
なぜ自分は乗り気になれないのか。
自分が見落としている部分はないか。
担当者が知らない情報はないか。
両方を確認してください。
そして、担当者の説明に納得できれば判断を変えても構いません。
納得できなければ、自分の判断を優先してよいのです。
主導権を持つとは、担当者の意見を無視することではありません。
意見を聞いたうえで、自分の頭で考えて決めることです。
良い担当者ほど依存させない
結婚相談所を選ぶときには、担当者との関係性も重要です。
何でも決めてくれる担当者は、一見すると頼もしく感じます。
しかし、本当に必要なのは、自分で判断できるように支援してくれる担当者です。
「この人にしなさい」と決めるのではなく、「あなたはどう感じましたか」と聞いてくれる。
条件を変えるよう一方的に求めるのではなく、その条件を大切にする理由を一緒に整理してくれる。
失敗したときに責めるのではなく、次に何を変えるかを考えてくれる。
こうした担当者との関係であれば、婚活を続けるほど自分自身の判断力も高まっていきます。
結婚相談所の価値は、単に男性を紹介してもらうことだけではありません。
一人では見えにくい部分を第三者と整理しながら、より納得できる選択をしていけることにもあります。
まとめ
結婚相談所で婚活をするとき、担当者を頼ることは決して悪いことではありません。
むしろ、経験や客観的な視点を持つ担当者を上手に活用することで、自分だけでは気づかなかった可能性が見えてくることがあります。
ただし、婚活の主導権まで担当者に渡してはいけません。
紹介された男性と会うかどうか。
もう一度会いたいか。
交際を続けたいか。
条件を変えるか。
そして、その男性と結婚したいか。
最終的に決めるのは自分です。
担当者から「この男性は良いですよ」と言われても、自分が感じた違和感を無視する必要はありません。
一方で、「何となく違う」という感覚だけですぐに断るのではなく、その違和感を具体化して確認することも必要です。
結婚相談所の担当者に求めるべきなのは、人生の答えではありません。
自分が答えを出すために必要な情報と視点です。
担当者の経験を借りる。
自分だけでは見えない部分を教えてもらう。
それでも、最後は自分で考える。
この関係が理想です。
婚活の目的は、担当者に評価されることでも、相談所からすすめられた相手と結婚することでもありません。
自分自身が納得できる結婚相手を見つけることです。
結婚後に何か問題が起きたとき、「担当者にすすめられたから結婚した」と言っても、担当者が代わりに夫婦生活を送ってくれるわけではありません。
だからこそ、婚活中から自分で考え、自分で確認し、自分で選ぶ習慣を持つことが大切です。
良い結婚相談所とは、利用者の代わりに人生を決める場所ではありません。
利用者がより良い判断をできるよう支えてくれる場所です。
担当者を信頼しながらも、婚活の主導権は自分で持つ。
その姿勢が、結婚相談所を最大限に活用し、最終的に「自分で選んだ」と納得できる結婚へ近づくための重要な条件なのです。










